4ヶ月間ビジネスホテル生活をして気付いたこと
ビジネスホテルって泊まったことある?
小さくてかためのベッドとはめ殺しの窓、
説明書と電話だけでいっぱいの狭い机、
紙かってくらいのぺらぺらの室内用サンダル、
吊るされたファブリーズ。
設備がどうであれ、出張として会社の金で泊まるビジネスホテルってだけでもうめちゃくちゃわくわくしない?
トランクそっちのけでとりあえずベッドダイブして、引き出し開けて頼みもしないピザのチラシ見たりちかくの飲み屋調べたりしてさ。
上がったテンションをどうにもできなくて、トイレあけたりお風呂開けたり蛇口ひねってみたり、無駄にうろうろしちゃって。
楽しいよね。うんうん。
あのな、その高揚感はたまにだから味わえるんだよ。
わたしは、そんなビジネスホテルに4ヶ月間泊まっていたことがある。
具体的にいうと、年末年始を含む9月11日から1月16日までの128日間をビジネスホテルで過ごした。
初めて行った福岡県、博多駅近くのちいさなビジネスホテルで。
見知らぬ土地でのシンプルを極めたビジネスホテル生活。
今更ながら、価値観や考え方に結構影響を与えてる気がする。
今回はそれをちょっとまとめてみる。
①生活に必要なものは、80Lのトランク1個に収まる
いちばん大きかったのがこれ。荷物を大きくしたくなくて4〜7泊用と謳われている80Lのトランクひとつに詰めて行ったのだけど、全然生活できてしまった。
中身はインナー下着類4.5日分にアウターとボトムス2パターンくらい、仕事着、ジョギング用のスニーカー、化粧ポーチ1つ、洗面用具セット1式、ノートパソコン、充電器類。
そして部屋の設備は、シングルベッド、テレビ、ケトル、小さな冷蔵庫、トイレ、お風呂、洗面台。
最低限の生活環境が整っていれば、服とネット環境の持ち込みだけで事足りると学習してしまった。これは結構恐ろしい経験だと思う。
例えばソファ、クッション、ダイニングテーブル、オーディオ機器、そんなものは欲しいどころか思い出しもしなかったし、レンジすらなくても気にならないものだなと感じていた。
最終的には狭いテーブルでパソコンを開くのも手間だなと思ってiPhoneで何もかもするようになり、結局パソコンは札幌に荷物を整理しに帰ったタイミングで自宅に置いてきた。
いつもあるものがあって当たり前でなく、別になくても平気だと気づけたのは大きい。とらわれなくて済むのはすごく楽。
②必要なものはすべて外で手に入る
ビジホだからキッチンはもちろんなくて、食事は外食か中食。
2ヶ月経過した時点でパーソナルジムに入会して、糖質1日20gのスーパー糖質制限を始めたので、そこからは栄養価計算の楽なコンビニめしがメインになった。ロカボに強いローソンが近かったのは本当に有り難かった。
低糖めしはローソンで手に入る。
洗濯はコインランドリーがホテルになかったので外のコインランドリーに4日に1度くらい通ってしていた。加えて、直近のコインランドリーまで徒歩30分かかったので、疲れて行く気にならないときは3着1000円のTシャツを買ってしのいだ。下着も靴下も買った。服なんかどこででも売ってる。買えば済む。
本はブックオフで100円のを買って売ってを繰り返して、4ヶ月で15冊読んだ。読んだ本は売る前に読書メーターに記録して本棚代わりにしてた。
運動習慣はパーソナルジムに委託。週2ペースで通って、ジム行かない日は運動しないと割り切って頭から切り離した。ついでに糖質制限のおかげで食事内容に縛りができて、何食べようと悩む必要がなくなったのも良かった。悩むのって脳のリソースを結構使うらしいので、ごはん=ローソン=サラダチキンと蒸し鶏と卵のサラダとお茶、みたいな選択肢のない思考は楽で良い。
とにかくホテルになにもないしなにも置けないので、必要なものは買う、そうでないものは手放す、が基本。
そうしてみると、手元になければならないものは本当は全然ないっぽい。
何もないホテルではお風呂と睡眠以外しようがないので、休息にはかなり集中できた気がする。それもとても良かった。
③家事にリソースを割かなくて済むのって心身の負担まじで減る
これ。
食事と洗濯は上記の通り外食中食、コインランドリーで済んでたし、掃除は毎日清掃が入ってくれた。これが本当に楽だった。
時間と労力がかからないというよりは、やるやらないとか、料理なら何作るとか、悩む必要がないのがめちゃくちゃ強かった。
何度も言うけど、選択と決断は脳が疲れるらしい。だからなるべくしない方がいい。
家事丸ごと思考から切り離せて、かなり楽だった。
家事をまじめにやるのは美徳っていうか、丁寧な暮らし素敵〜的な風潮もあるしそれも良いなと思うこともあるけど、わたしは外部委託できるならした方がいいやん派になっちゃいましたね。完全に。
ということでまとめ。
普段あるのが当たり前な家具や電子機器みたいな「物」から、料理や掃除洗濯をする「習慣」まで、なくても全然なんとかなる。
むしろそれらを手放すことで何かに固執したりとらわれることがなくなって思考が軽くなる。
あとは選択と決断の回数を減らすと脳のリソースが生まれるので、他のことを考えたりする余裕が発生してとてもいい感じでした。
という話でした。
ああ美しい中洲。
改めて、ありがとう博多。
良い経験させてもらった。
食べ物はおいしいし女の子は可愛いし都会と田舎のバランスが最高で、博多、大好きです。
ではではまた次の記事で〜〜