本を買った。
久々に好きな作家さんの本を買った。
川上未映子さんの「愛の夢とか」という短編集と、「わたくし率イン歯ー、または世界」という小説。
もうタイトルからして良いでしょう。「わたくし率イン歯ー、または世界」。
自由でのびのびしていて。
というわたしのこの表現が全然のびのびしていなくて勘弁してよと思うくらい。
川上未映子さんの作品は「乳と卵」という過去作で初めて触れたのだけど、これがもう全部関西弁で、1文がすっごく長くて、ああこんな書き方をしても良いんだ、というかこの話はこの書き方だから刺さるんだろうな、と思わずにはいられないくらいまとまっていてだいすきになってしまった。
内容は豊胸手術をしに東京にやってきたホステスの妹とその娘さんとの関わりを主人公である姉の目線で描いたもの。
ご自身が大阪出身、ホステスの経験もお有りだそうで、会話や感覚にリアリティがあってすごくよかった。
買って帰ってお風呂に浸かって読みながら、本当に久々に好きな本を読んでいると感じた。物語に沈んでいく心地よさに脳を預けながら、ここ半年くらい、自己啓発とか何かのスキルみたいな本しか読まなかったことを反省した。
かつては自分でもお話を書きたいと思っていたのに、どうしてこうなった。
まあでも、そういう気持ちが思い出せただけよかったです。
ありがとう、川上未映子さん。ありがとう、本屋でこれを買った自分。
それでは今夜はベッドで読書しながらぐねぐねする幸せを存分に摂取しますのでこの辺で。
ばいちゃ。